AI検索時代に「南紀白浜で泊まる場所を探している人」へ自施設を正しく届けるための取り組みと、その効果検証の考え方を、これまでの打ち合わせ内容をもとに整理しました。
「自社予約比率の改善」「OTA依存からの脱却」と、AI検索の広がりは、同じ方向を向いています。社内でご検討いただく前提として、まず背景を整理します。
これまで検索エンジンで探していた人が、ChatGPTなどのAIに「白浜で子連れで泊まれるコテージは?」「白浜でペット可の宿は?」のように相談するようになってきています。AIは特定の施設名ではなく、「条件・ニーズ」で候補を選びます。ホテルでもグランピングでもない「ドームハウスの村」という御社の固有性は、検索ワードでは拾われにくい一方、AIには「条件で説明できる施設」として評価されやすい領域です。さらに「コト消費」「テーマパーク代替の宿」「家族で気兼ねなく泊まれる独立棟」といった、検索キーワードになりにくい潜在ニーズも、AIは汲み取ります。
AIはブランドの“格”をそのまま伝えるわけではありません。情報が整理されていれば、マリオット等の国際チェーンや大江戸温泉物語等の大手と同じ土俵で候補に挙がります。これは独立系・独自カテゴリの施設にとって不利ではなく、むしろチャンスです。
AI検索の結果から公式サイトの予約に直接つながれば、OTA経由よりも手数料を抑えられます。御社が課題に挙げられている「OTA依存からの脱却」と、AIO対策のゴールは一致しています。
本提案に先立ち、とれとれヴィレッジ様のAI検索診断はすでに実施済みです。社内でのご検討にあたって、まずこの「現状」を出発点にしてください。
全133棟すべて異なるデザインのドーム型コテージ、ヴィレッジ8のRPG世界観、漁業直営の海鮮バイキング、ペット可8部屋+ドッグラン、2種類の温泉券付き ── 口コミでは「子供が騒いでも隣を気にしなくて良い」「海鮮バイキングが素晴らしい」と高評価で、AIに評価される“素材”はすでに十分そろっています。一方で「白浜 子連れ ホテル」「白浜 コテージ」「温泉 食べ放題」といったニーズ起点の検索では、競合が先に紹介され、御社名がほとんど出てこない状態でした。「ホテル」でも「グランピング」でも「コテージ」でもないという独自カテゴリが、AIにとって分類しにくい状態になっている、というのが診断結果です。
AI検索診断レポート(全文)を見る※ レポートには、競合5施設(白浜古賀の井リゾート&スパ/南紀白浜マリオットホテル/INFINITO HOTEL&SPA 南紀白浜/ホテル三楽荘/TAOYA白浜千畳)とのAI比較、実際のAI検索結果の引用、逸失売上の概算(直予約の増加ポテンシャル 年間 約64万円、OTA手数料15%換算で年間 約9.6万円の削減効果)が含まれます。数値はいずれもレポート記載の概算値です。本資料の第1章以降は、この診断結果を踏まえた「では、どう対策するか」をまとめたものです。
AIO(AI Optimization)は、ChatGPTなどのAI検索に、自施設を「正しく」「魅力的に」理解してもらうための最適化です。SEOの考え方を引き継ぎつつ、AIならではの読み取られ方に合わせていきます。
AIO分析の出発点は「誰に・何を・どう伝えるか」という基本です。自施設・競合・ゲストの三者を分析し、そのバランスから打ち手を決めていきます。
あえてAIだけに調査させ、「今、AIから自施設がどう見えているか」を客観的に診断します。強み・弱み・情報の欠落・古い情報の残存が見えてきます。
競合施設がAIにどう評価されているか、どんな切り口で見られているかを確認します。
宿泊先を探す人が、どんな言葉・ニーズで探しているかを分析します。
分析結果は抽象的なレポートで終わらせず、何を・誰に・どう打ち出すか、どのページをどう直すかまで落とし込んだ指示書としてお渡しします。御社や制作会社が次のアクションに移しやすい形でお渡しします。
AIO対策は、土台づくりと中身の設計の2軸に分かれます。
HPに書かれている内容を、AIが読み取りやすい形に整える作業です。AIは人間が見るWebページをそのままは読み取れないため、「このページは公式サイトです」「この施設はこういう施設です」と伝わる形に情報を整理します。
「誰に・何を伝えるか」の前提設計です。ペルソナ設計、強みの言語化、競合との差別化の切り口づくりまで踏み込んだ、より深いマーケティング分析にあたります。
対策は大きく5つです。「AIが読み取れる土台」を整え、「AIに伝える中身」を設計し、「情報のズレ」をなくす、という流れになります。
HPの情報(施設概要・客室・プラン・アクセスなど)を、AIが正確に読み取れる構造化テキストとしてHTMLに組み込みます。「公式サイトである」ことの明示を含みます。
弊社側で生成し、制作会社が実装しやすい形でお渡しします。
FAQ、ご宿泊の流れ、女性向け宿泊ガイドなど、AIが「文章として施設をイメージできる」コンテンツを設計します。キーワードの羅列ではなく、流れのある文章にすることがポイントです。
単なる翻訳ではなく、国ごとのニーズに合わせた個別コンテンツ(例:中国・オーストラリアからの旅行者向けの専用情報)を設計します。インバウンド比率の高い施設ほど効果が大きい部分です。
予約サイトとHPの情報の食い違い、販売終了プランの残存、古い記載などを整理します。AIは古い情報もそのまま拾ってしまうため、ここを揃えることが重要です。
ペルソナ設計と強みの言語化を行います。「どう名乗るか」でゲストの期待値とのズレを防ぎ、競合と同じ見せ方ではなく差別化の切り口を設計します。
事例:あるコテージ施設では「リゾート」ではなく「体験型コテージビレッジ」と打ち出すことで、期待値とのズレを防ぐ提案を行いました。
御社との打ち合わせでもお話しした「うまくいっている事例」と、AIO分析が具体的な打ち手にどうつながるかの例をご紹介します。
同じ南紀白浜エリアの競合施設の例です。
南紀白浜マリオットホテル(B+)、TAOYA白浜千畳(大江戸温泉物語グループ)といった大手チェーン系の施設は、AI診断ですでに上位の評価を得ています。複数店舗で同じ施策が効くため、AI対策に動きやすい立場にあります。裏を返せば、今動けば独立系・独自カテゴリの施設でも先行できる、ということです。
関西圏・南紀白浜エリアの宿泊施設様でも、構造化データの実装、FAQ・ご宿泊の流れの整備、国別コンテンツの作成を進めています。いずれも、対策前にAI診断スコアをベースラインとして取得し、対策後の改善幅を測る形で進行しています。
「どこまでが弊社の作業で、どこからが御社の作業か」を整理しました。御社にお願いするのは、御社にしかできない部分 ─ 実物の情報・写真・お客様の声 ─ が中心です。
| 作業項目 | 担当 | 内容 |
|---|---|---|
| AIO分析・診断 | 弊社 | 自施設・競合・ゲストの分析、現状のAI診断 |
| 改善指示書の作成 | 弊社 | 誰に・何を・どう伝えるか、どのページをどう直すかの具体化 |
| 構造化データの生成 | 弊社 | HPに組み込む構造化テキストの自動生成 |
| ダッシュボードの提供・運用 | 弊社 | 集客データの可視化、定点観測の仕組みづくり |
| 効果検証のサポート | 弊社 | 診断スコア・流入・予約比率の継続測定と振り返り |
| 構造化データのHP実装 | 制作会社 | 弊社が生成した構造化データをHPに組み込む |
| 指示書に基づくページ制作 | 制作会社 | ページ構成の更新(御社の指示のもと) |
| 説明文の作成・更新 | 御社 | 指示書をもとに、施設の言葉で説明文を整える |
| ホテル独自情報の掲載 | 御社 | 施設のこだわり、独自の取り組みなど“中の人しか知らない情報” |
| 写真の登録・更新 | 御社 | 客室・施設・料理などの写真 |
| 口コミ対応 | 御社 | 口コミへの返信、口コミ獲得の働きかけ(口コミが「存在すること」自体がAI評価につながります) |
| 古い情報の整理 | 御社 | 販売終了プランなど、弊社の診断で見つかったズレの修正(弊社が箇所をご指摘します) |
効果は「予約が増える」だけではありません。露出 → 流入 → 予約 → 自社比率、という流れで段階的に効いていきます。
「白浜 子連れ コテージ」「白浜 ペット可 宿」「温泉 食べ放題」のようなニーズ検索で、AIが自施設を候補として挙げるようになります。
AI検索の結果から、OTAではなく公式サイトの予約導線に直接つながります。
全133棟異なるドームハウス、ヴィレッジ8のRPG世界観、漁業直営の海鮮バイキング、独立棟ゆえの「子供が騒げる自由度」「ペット可」といった、これまで埋もれていた強みが、AI経由で訴求されるようになります。
公式予約が増えれば、OTA手数料の比率を下げることにつながります。御社の今年度テーマと直結する部分です。
「AI経由で予約が増えた」だけでは、何が効いたのか分かりません。弊社は3つの層で検証し、「どの施策が、どこに効いたか」を追えるようにします。
集客の状況を「見える化」し、効果検証の土台になるのがダッシュボードです。Search Console・Googleアナリティクス(GA4)・Google広告のデータで構成され、PMSとは独立して構成できます。
ダッシュボードの構成 ─ 5つのビュー
総クリック・直予約数・予約率・月次目標の進捗を一覧。「今週やるべきTop3アクション」をAIが提示します。
予約に直結した検索語、「クリックは多いが順位が惜しい」語、「表示は多いが予約ゼロ」の語を切り分けます。
「とれとれヴィレッジ」などの指名ワードで、OTA・競合にどれだけ表示を奪われているか、推定の損失額を可視化します。
AI経由の流入・予約、エンジン別(ChatGPT・Perplexity・Gemini など)の内訳、AIの回答に表示されているキーワードを確認します。
国・地域別、言語別の流入を見て、「どの言語の専用ページを作るべきか」を判断できます。
各ビューから、競合比較や改善提案を含むより詳細なAIO診断へとつながる導線も用意されています。
GA4などの無料ツールは多機能ですが、分析が複雑になりがちです。必要な指標を1画面に集約し、「毎日でも見られる」「会議でそのまま使える」状態にすることが目的です。御社との打ち合わせでも、このWeb集客ダッシュボードに関心をお寄せいただきました。
社内でご提案いただく際に出やすいご質問と、それに対する弊社の考え方をまとめました。そのまま説明の補足としてお使いいただけます。
御社との打ち合わせでお話しした、当面の進め方です。いきなり大きく始める必要はなく、現状把握から段階的に進められます。
現状を把握したうえで、御社にとっての優先順位を決めていけます。社内でのご検討にあたり、ご不明な点は次回のお打ち合わせで補足いたします。